チップ電解コンデンサから液漏れしているHIC基板、とりあえず問題のコンデンサは撤去しました。クリーニングを実施してみましたが十分キレイになりませんでした。作戦を考える必要があります。それとA1Fの状態について新しくわかったことがありました。
コンデンサをペンチで回しながらむしり取った跡。ゴムパーツは硬くなっていて100uFのものはこのあと撤去するときに割れました。
そして基板に残っていた足などを取り外してきれいにしたところが下記の赤枠です。パターンの腐食が始まっていて十分きれいになりません。レジストされているパターンと導通取れているのか確認が必要です。一番下の赤枠の左側の端子に至ってはパターンが波打ってしまっています。
そのほか基板上のパーツもフラックスクリーナとIPA、綿棒とキムワイプ、歯ブラシでごしごししましたが、灰色に変色したはんだ部分はあまりきれいにならず。右上のメイン基板との接続部分も金属光沢を取り戻せません。取り外して本格的にごしごししたいところですが、パターンを剥がさずに基板を外せるか心配です。
写真右上や右側のメイン基板側の抵抗のはんだ部も灰色にくすんでいたのですが、これらは掃除したら銀色のつやが出てきました。R3は写真では灰色に見えますが、目で見ると銀色に見えます(カメラのほうが正しい?)。いずれにしてもメイン基板まで液漏れの影響はあったので抵抗値なども測定しておきたいところです。
HICの足を折って外すことを検討しました。再度はんだ付けする際にはリードフレームのこれと同じタイプを使うとよさそうです(秋月電子)。しかし調べてみると、このHICは1mm厚。それに対して秋月電子さんで売られているのはこちらで、1.2mm厚基板用。
0.2ミリならはんだ付けしてしまえば、あるいは少し曲げれば?使えるかもしれません。足を折って外すと簡単に言ってはみたもののこれもニッパーで切断するときの衝撃でパターンが剥がれる可能性もあるのでドキドキします。
それと、今回メインの基板を外して判明したこと。メモリが増えているようです。メインメモリが128KBに増設されている可能性があります。写真の黄色の矢印の所、NECのD41464が2つ増えています。A1Fのユーザーは多かったのか、WEB検索するとたくさんレストアの情報が出てきました。ありがたい。しかし写真でこのような2段の基板になっているものをまだ見かけていません。これは初期の本体なのかな??BASICROMのところから2段になっています。記憶が正しければこの本体はPCショップで中古で買いましたし、当時すでに2+は出ていたと思います。なのでいつ頃の本体かというのは不明です。これにFMPACを挿してしばらく使っていました。OPLLを内蔵されている方もいるみたいですごい・・。
基板裏側を見るとZ80からジャンパーが多数出ていました。やはりソケット化するときにパターンを剥がしてしまっての補修だと思います。(全く覚えていませんがかつての自分がやったのだと思います)フラックスの跡とかもあるので修理の際にはきれいにしようと思います。
FDCは拡大してみると、71pinと72pinがショート68pinと69pinが折れています。
ところで、思ったのですがA1FにはPAUSEキーがあります。押している間システム全体の処理が止まりますが、DRAMのリフレッシュはされているはずです。されないと困ります。この場合Z80ではなくてS1985のリフレッシュ機能が使われているというのを見た気がします。Wikiでみてもあってそうです。そうなると少なくともこの機種ではRFSH回路必要ないのかも?しれません。
追記 (2024/12/16)
だめもとでHICのコンデンサを外したところにリードのあるタイプの電解アルミコンデンサをはんだ付けして、CPUを(とりあえずZilog Z84C0010)さして電源を入れてみましたが、何も映りませんでした。音も聞こえません。HIC基板がだめになっているのかもしれません。
試しにオシロスコープのプローブをいくつか当ててみました。
1.CPUにクロックが来ているか
来ている。3.58MHzです。VDPからもクロック信号出ています。
2.CPUの信号は出ているか、例えば?/M1
出てる。/M1サイクルが出ているのが確認できました。
3.HIC上例えば垂直同期の入力来ているかなど。
来ている。出力側の信号は出てないように見えます。