EPG4のLab.

クロックモジュールの製作

2025-12-05 12:03:02
2025-12-05 17:43:36
目次

前回届いていた基板のうちの1つがこのクロックモジュールのDIP8基板でした。今回はこれについて少し書いておこうと思います。

まずこれを製作するに至った背景ですが、手元にあるYMF288-M(OPN3-L)のクロックソースとして7.6704MHz(MegaDriveのYM2612(OPN2)でのクロック*1)7.9872MHz(PC-9801-86音源のYM2608(OPNA)でのクロック*1)を用意してみようと思い探したのですがなかなか見つけられませんでした。もっと高い周波数を分周して作られるもののようです。(若松通商で水晶発振器(EXO-3)の15.974MHzが入手可能のようなので後で入手してみようと思います。1/2周波数の出力が取れるようです。)

*1自分では持っていないので確認できず、間違えていたらごめんなさい。判明したら訂正します。

その後、MEMSのクロックICなら任意の周波数を設定できるということがわかり、試してみることにしました。

使用したクロックICは3.3V動作です。YMF288-Mは3.3Vでも動作するのでそのまま使えるのですが、既存の5V動作の回路の水晶発振器と差し替えて使うことを考えてDIP8サイズの5V動作のクロックモジュールに仕上げることにしました。これが完成したものです。

写真に写っているICはLDO(レギュレータ)で5Vから3.3Vを作るICです。ほとんど電流は消費しないので熱は持たないと思いますが、念のため熱がこもらないよう表側に配置しました。何MHzかの表示用に面積が欲しかったのでクロックICは裏面に配置しました。

裏面はこんな感じです。真中がクロックICで左側にあるのは1回路のインバータです。こいつで5Vの矩形波に変換しています。このクロックモジュールをソケットから取り外すときにパーツにダメージが行かないよう注意深く外す必要があります。

クロック信号は写真に書きこんであるように、2pinと5pinから出力されます。

オシロスコープで見た波形は思ったよりきれいに出ていました。表示されている検出された周波数が設定値から少しずれていますが測定精度の問題か測定の仕方なのかなと思います。というのもグラウンドスプリングを使って測定すべきということもそれを使って測定したこともなかったので経験不足、さらにブレッドボードの上で測定しています。

YMF288-Mのカートリッジは前回の写真のように最初の基板はできたのですが、そのほかの部品の調達などでまだ進んでいないので、結構昔に購入したS98プレーヤの8MHzのクロックをこのように差し替えて動作を確認してみました。もともと乗っていたのは8MHzです。差し替えて音の出ることを確認できました。クロックに見合うデータを再生しないと意味がないのでそれは今後カートリッジが出来たら。

見た目ただマジックで塗りつぶした場所の違いですが7.982MHzの写真も。

需要はわかりませんが試してみたい方がいるかもしれない。ということで一応Boothに出品しました。現時点で材料がそれほどないので数はあまり出していませんが興味がありましたらどうぞ!

クロックモジュール 5V 7.9872MHz DIP8 - Epg4Lab. - BOOTH

クロックモジュール 5V 7.6704MHz DIP8 - Epg4Lab. - BOOTH

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EpicGadgets4

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